海辺のカラス

四国高松で暮らすことになった僕の家出少年的日誌と釣行記

香川フィールド偵察/屋島&庵治半島

香川に来る前の月のこと。

地元神奈川は三浦半島の漁港でいつものようにメバリングを楽しんでいたところ、消波ブロックの移動中に嫌な音が。案の定、テトラにティップを当てて折ってしまった。新しいロッドを買って引っ越しの移動で傷つけるのも嫌なので、香川に発つまでの残り期間中は、2番ガイドをトップに折れたサオで戦っていた。

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えぇ、気合で釣りましたとも。鬼掛け必須。

ただ、香川にきたら改めてきちんと購入しようと、折れたやつは実家に置いてきた。ほしいロッドの目星もあったのだけど、そこはやはり実際にフィールドを見てから決めようと。というわけで、ようやく四国らしく海のフィールド偵察へ行ってきた。

■激流の奔る瀬!屋島・長崎の鼻

まずは僕の家からアクセスがよく、高松市内でも自然の海岸で形成されている屋島へ。

地図で見るとただの半島っぽいのだが、実際には細い川というか運河で区切られていて島になっている。今回は海の偵察なので運河についてはまた今度―

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あーーー・・・いいね。こりゃ。

西側の道路を進み、メジャーポイントみたいだから名前出しちゃうけど、先端の『長崎の鼻』を目指す。道中から見える海は瀬戸内らしくのっぺりしていて、これといって見どころはない。

しばらくすると山道になり、未舗装の側道を示す案内表示が出る。どうやら観光地のようで、覚悟したほどの悪路ではなく、すぐに到着。どうやらサーフの続く岬先端に磯が突き出ているらしい。多少は地形変化があってくれるかね、と思い進むと―

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おいおいおいおい。ずいぶん話が変わってくるぞこれ。

文字通り、ゴウゴウと音を立てて流れる瀬。めちゃくちゃよさそうだが、なにをどうやって釣ったらいいか、経験がなさすぎてイメージできない。とりあえず反転流には海藻が繁茂して小さいベイトがごっそり溜まっているので、メバル釣りはできそうだ。そんな釣りをしてる場合のフィールドじゃなさそうだが。

■漁港の様子がおかしい?庵治半島

ざっと屋島の周囲を回って、次は隣の庵治半島へ。香川のメバルやシーバスについて調べると、たいていここの話が出てくる。大きな半島なので、今日のところは点在する漁港をざっと確認していく。

いくつか漁港をまわって異変に気がついた。どうも港内の雰囲気がイマイチなのである。


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これ。
多くの港がこんな感じ。一見、海藻が茂っているようにみえるが、なんだか全体に白くてどんよりしている。枯れているのだろうか。水も澱んでいて、全体に死んだ感じ。沖はあんなに潮が走っていたのに。


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港内を回ってきた潮が当たり魚が着くはずの角もご覧の通り。とても浅いし、藻類も澱んだところに生える種類ばかり。とても魚が着くような感じではない。

落胆しながら堤防の外側を覗くと―

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わお。最高じゃないかよ。

石積の先にホンダワラ系の群落『ガラモ場』。場所によってはアラメ・カジメ系が足元を覆っている。潮が当たっていて水色もいい。これこれ、こういうのよ。

一方で、こんな漁港もある

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港内が深い。角もばっちり。澱んでいない感じが伝わるかな。

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外側はさらに深い。深すぎて底の様子が見えず地形や海藻の様子はわからないが、これは港の内外ともに釣りが成立しそう。外側は回遊魚もいけそうである。

このちがい、おわかりいただけるだろうか。

■港のつくりのちがい

2種類の港を図を使って考察するとこんな感じである。

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左が前者の内側が浅い港(A)、右が後者の深い港(B)である。

要するに、Aは自然の地形を利用し、もともと湾だった場所に蓋をする格好になっているのだ。もとの湾内が砂地で浅かったため、さらに潮の通りが弱くなりこのような姿になったのだろう。Bは沖に向かって堤防を伸ばしているので、潮が当たりやすく内側も循環しやすい。

また、それなりに潮が通りそうな規模の大きな漁港においても、半島の北側=沖に面していないところでは、いまひとつな港内が多かった。

もちろん例外もあって、Bのタイプの堤防でも、もともとシャローな場所に建設されているものは港全体が浅かったりする。しかし、港内に生きたアマモ場があったりして、Aタイプの様子とは全くちがうことが見て取れた。

A・Bのちがいを押さえておけば、全部のポイントを事前に見て回らなくても、マップと航空写真で漁港の場所と形を把握して行くべきポイントを絞ることができそうだ。

■まとめ/香川でメバルを釣るには・・・

以上のことから、僕の立てた仮説は

『香川メバルは沖に面した潮通しのいいポイントを狙え』

高松駅周辺や坂出など大きな港湾部についてはまた別)

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攻めるべきポイントは、岬、堤防の外側・先端、岸壁や石積、藻場、サーフ、ゴロタ場、小磯等である。逆にAタイプの漁港内、ワンド、湾の奥、スロープ、船溜まり、桟橋やロープなどのストラクチャー等は二の次と考えてよさそうだ。あとは常夜灯次第かな。

そして、どうもこのあたりは尺絡みの大型メバルや、ほかの良型フィッシュイーターも釣れるというウワサ。ロングでパワーのあるロッドが求められそうだ。買わねば。